下流志向

下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち
内田樹著「下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち」(講談社 2007)読了。面白かった。消費マインドを持った生徒・学生にとっては、できるだけ努力しない・勉強しないことが合理的な態度だという、バザールでの買い物交渉との比較に納得。なるほど社会学というのはこうやって一つの新しい見方で社会を縦横に切ってみせるのかという納得もした。さてそうした刷り込みを受けている学生を、大学でどうやって教えるか。教育を消費のパターンに当てはめてはいけないというが、なにしろ学生はそのつもりできているのだから、それを拒否するのは難しい。望む商品を買ったつもりの学生に、その商品以外の「もっといいもの」を授けるのが理想だろう。