植物の傷を癒す虫

メモ。産総研のプレスリリースより。

2009年2月25日 発表
昆虫による植物組織の修復・再生現象の発見
−植物の傷を自己犠牲的に自分の体液で塞ぎ、口針で癒す兵隊アブラムシ−
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2009/pr20090225/pr20090225.html

イスノキに虫こぶを作り中に住むモンゼンイスアブラムシ。兵隊を持つ。虫こぶに穴を開けられると、まず体液を分泌して穴を応急的にふさぐ。ふさがずに放置しておくと虫こぶは枯死してしまう。さらに兵隊アブラムシが傷口に集まってなにかをすると、傷のまわりの植物の組織が急速に成長して、穴がきれいにふさがれる。アブラムシを除去しておくと傷はなかなか治らない。つまりアブラムシが植物の組織に働きかけて再生を促進しているのだという。

おもしろい。もともと虫こぶというもの自体、アブラムシが植物組織の成長をコントロールして作り出されるものなのだから、傷を治すのもできて当然なのかも知れないが、まさに延長された表現型だな。