「聴く」と「眺める」

今日は新入生に対する学部ガイダンス。履修の仕方など、授業の取り方についての基礎的な説明で、勝手のわからない大学の世界でやっていくため必要なガイダンスだと思うのだが、全員来ているはずが実際にはかなり少ないように見える。最初っからいきなりサボっているのか、それともいつどこに行かねばならないということ自体、自分で把握できていないのか。
最初に学科の教員が集まってそれぞれ自己紹介をした。面白い話をする教員は少ないし、簡単にと言いながら微妙に話が長くて人数も多くてダレるのかもしれないが、「聴いている」という態度を示している学生が、かなり早い段階からどんどん減っていったように思えた。私語をする者もちらほら。多くは「聴く」というより「眺め」ている。話をやり過ごし、時間をやり過ごし、しなければいけない最低限のことだけして帰ろう。そんな風に見える。新入生という立場から期待される緊張感とかワクワク感はあまり見えない。いや、まぁ、まだなんだかよくわからない教員や履修の説明を、目を輝かせてうれしそうに聴いてくれるなどということはあり得ないとは思うが、なんというか「感触」がちがう気がするのだった。