自然にカエル

以前から買おうかどうか迷いに迷っていた生ゴミ処理機の「自然にカエル」を買ってしまった。


生ゴミ処理機もだいぶ家庭用の家電として定着しつつあるが、電気で熱を作り攪拌しながら乾燥させて減量するものか、あるいは保温し攪拌しながら微生物の活動によって減量するもののいずれかのタイプがほとんどである。どちらの場合も、電気で熱を作るためにかなりの電力消費が見込まれ、環境負荷の低減という意味ではあまり感心できない。

それに対し、この「自然にカエル」は電気を使わない。撹拌は人力でハンドルを回す。保温は特にしない。きわめてローテクな微生物分解型の生ゴミ処理装置だ。あまりにローテクなので、かえってコストパフォーマンスが悪く感じられるのが、なかなか購入に踏み切れなかった理由だ。正直、やってることは段ボール箱に腐葉土を入れてそこに生ゴミを埋めるだけの「段ボールコンポスト」とそんなに変わりはしない。スマートな容器、便利な撹拌ハンドル、専用基材に、この価格だけの価値があるのか、まだ確信は持てない。

とはいえ、今まで庭の片隅に適当に穴を掘って埋めるという、もっともローテクでもっとも手間のかからない処理をしてきた私が、それでも面倒くさい、と思って買ったのである。埋めるのは簡単に思えるが、バケツがいっぱいになったら雨でも埋めに行かないといけないし、掘った場所から未分解の前のゴミが出てくるとげんなりする。そういう面倒が解決するかと期待しているのだ。食事のたびに生ゴミを1ヶ所に集めておいて、食後にポイ、と放り込んでハンドルを数回まわすだけ。そういう展開でうまく処理してくれるのかどうか。最初しばらくは微生物の試運転で、あまりたくさん入れられないそうだが、だんだん調子が出てくるとか。「もやしもん」の沢木みたいな能力があったら、いろんな分解菌の生態系ができあがっていく様子がよくわかるんだが。