川上和人「そもそも島に進化あり」
(技術評論社 2016年)
Kindle版読了
途中から苦痛だった。
島という環境で生物が独自の進化をする。そのことをいろいろおもしろく紹介してくれると思ったのだが、あまり面白い生物の話はなかったという印象。島の定義から始まって、島に生物がやってくる手段、島で独自の進化が起こる理由など、島嶼生物学の基礎からまじめにカバーしている。その割に文章に頻繁におふざけが挿入されていて、次第にウザくなってくる。教科書を目指しているとは思えないが、読み物にしては基礎の理屈ばかり。少し熱が入るのは島の生物を脅かす外来種の話くらい。ちょっと残念。