レイ・ブラッドベリ「華氏451度(新訳版)」(早川書房)
Kindle版読了。
ブラッドベリの代表作とされるSFの古典。原作は1953年。
書物が発見され次第駆けつけて燃やしてしまう「昇火士」を職業とする男の話。テレビを思わせる映像メディアに没頭し、古臭い書物を忌避する焚書の時代を描く。タイトルは紙が発火する温度だとか。
物としての本が焼かれようと、中身はそれを読んだ人の中に生き続け、何度でも再生できる、というのが結論かと思うが、まさに物としての本がデジタル化され、あるいは実態物のない著述がこれほどまでに溢れかえる時代を、ブラッドベリはどう思うことだろう。
ちなみに、マイケル・ムーア監督の映画「華氏911」は、タイトルだけもじっているが全然関連性があるようには思えなかった。