清須会議

清須会議

清須会議


アマゾンの電子本Kindleでマンガを読むようになってしばらく経つが、ふだん持ち歩いているiPod touchでは画面が小さくてマンガは読みにくく、もっぱらiPadで読んでいた。小説は紙媒体の方がいいかなとなんとなく手を出していなかったのだが、今回初めて三谷幸喜の「清須会議」を電子本で購入し、それをiPod touchの画面で読んでみた。


まずコンテンツについて。
三谷幸喜のドラマや映画がおもしろいのはすでに知っていたが、小説はどうだろうかとお試しのつもりで読み始めた。結果としては、ほとんど一気読みに近い勢いで読み続けることになった。おもしろい。戦国の物語を、ほとんど各人のモノローグだけで、それもすべて現代語訳で、という異色の書き方。そのせいで、いわゆる時代がかかった大仰な表現なしで軽く話が進む。もともと興味はないが、そういえば少し前に大河ドラマでそんな場面もあったかな、という記憶と照らし合わせながら、楽しく読めた。


次にKindleアプリの感触について。
iPod touchの画面だと、マンガのような絵は拡大しつつページの各部分を移動しないと読めないが、小説の場合は文字の拡大に合わせてフォーマットし直してくれるのでスムーズに読める。1画面十数秒程度で次へ進まねばならないのでページ送りは頻繁になるが、反応にもたつきはないので気にはならない。電車の中で,片手で楽に読めるのはありがたかった。どれくらい読んだのか、あとどのくらいなのかが感覚的にわからないことに若干の違和感があった。もちろん知りたければ知ることはできるのだけど。