わいわい、しんみり

紀泉わいわい村へ。ここは60年から100年ほど前の農村の生活を再現し体験してもらおうという大阪の施設で、YMCAが運営している。かやぶき屋根の建物が並び、そこに滞在してガスのない生活をする。かまど(へっついさん)で薪でご飯を作り、まきで沸かした五右衛門風呂に入る。IHクッキングヒーターも備えられていたりするのは、まぁご愛敬。
昼からは、まず自分たちの使う箸を、肥後守で竹を削って作る。そのあと生き物探しビンゴゲームを楽しんだ後、夕食と風呂。かまどで炊いたご飯を囲炉裏端で食べるおいしさにみな満足。食後には、わいわい村の運営理念をレクチャーしてもらう。質問もよく出て、夜10時をまわった。
しかし、学生たちはここらで一度全員の気持ちと考えを出し合って分かち合う必要を感じていた。夜の11時半から、囲炉裏端にろうそくを並べて、ひとりずつ順に話をしていく。いつもと違う環境と、ろうそくの光の中、それぞれが感じていることや疑問が、皆のなかに静かに染みこんでいく。終わったのは1時半だったが、確実に皆の気持ちが次のステージに進んでいると感じた。