ロドニー

映画「アンダンテ」上映会のある日だが、遠来のお客が来ることになったのでそっちを優先することになった。米国ジョージア大学のMauricio氏が家族を連れて大阪にやってきた。彼とはデューク大学大学院の同期で、同じRausher研究室でともに5年あまりを過ごした。ハーバード出の強烈なプライドの持ち主で、ときに弱気なところも見せるが、力不足を自覚するとおそるべき勤勉さでそれをカバーし克服する、できる男だった。卒業後ジョージア大に職を得て、活躍している様子はHPなどからうかがい知ることができた。以前一度共同研究を持ちかけられたが、こちらに話を受けるだけの力がないので断っていた。

今回は、中国との共同研究のため南京で研究発表をするついでに、中国国内と京都・大阪に観光のため寄ったとのこと。16年ぶりに再会した彼は、少なくとも体格的にかなりビッグになっていた。奥さんと,5歳のかわいい娘さんとともに、大阪城中之島のイルミネーションなどを見て回り、半日の大阪観光を楽しんだ。

夏に再来日するからいっしょにサンプル採集につきあえ、という誘いを受けて、ちょっと楽しみになっている。久しく放置していた研究欲がくすぶっている。しかし、彼もまた、研究よりも学生への教育こそが自分の責務と感じているというので、少し驚いたが、前より親しみを感じられた。ただ、研究室を維持し院生を養っていくにはそれなりの科研費を確保しなければならない、という圧力もあるので研究もどんどんやっていかねばならない。たいへんだと思うが、彼ならやっていくだろう。