フライブルクのまちづくり

評を書こうと思うとなかなか紹介できないので、とりあえず載せておこう。
実際に読んだのは今年の2月、ドイツに行く前である。

フライブルクのまちづくり―ソーシャル・エコロジー住宅地ヴォーバン
村上敦著
フライブルクのまちづくり
 ソーシャル・エコロジー住宅地ヴォーバン

(学芸出版社 2007年)


ヨーロッパエコスタディでも視察してきたヴォーバンの街がどのようにしてできたのか、その過程がよくわかる一冊。環境政策の参考としてフライブルクやヴォーバンが取り上げられることが多いが、この本を読むと、これを真似するのはほとんど無理だろうという気がする。住宅の建て方や街のつくりなどについて技術的に真似することはもちろん可能だが、それを実現するために必要となる、住民と行政を巻き込んだ民主的プロセスを真似ることは容易ではない。ある意味極めて特殊な事例と見た方がいいのかもしれない。もちろんそれは、極めて希有で、とても幸せな例、という意味で。