堺エコ大ソーラークッキング

堺エコロジー大学の講座としてソーラークッキングを紹介する教室を開いた。堺東にある堺市役所の会議室と市民広場を使う。この手の講座をやってこれまで晴れたためしがなかったのだが、この日は珍しく晴れたのでちゃんとソーラークッカーの力を示すことができた。
会議室で簡単に原理を紹介して、簡易クッカー「ききょう」を各自ひとつずつ製作。すぐに広場に出て、コーヒーの空き缶に水と卵を入れて仕掛けてもらう。待つ間に、かるぴか、サニークッカー、サンオーブンなどいろいろなクッカーのデモンストレーション。かるぴかでポップコーンがはじけ、目玉焼きができ、サンオーブンでご飯が炊けた。最後にデモ用のききょうに仕掛けた卵を割ってみると、温泉卵程度に固まっていて、文句のない結果となった。


はじめてちゃんと晴れてわかった反省点として:

  1. 風があると「ききょう」はきわめて不安定。とくに今回、小さなコーヒー缶をビニール袋に入れたものを使ったので、重みが足りず、風で倒れて水がこぼれてしまうのが続出。ガムテープや段ボールなどでうまく補強した人もいたが、できない人へのフォローがまったくできなかった。また、この時期の太陽高度には合わせるのがやや難しいようだ(もっと低いかもっと高い方が楽)。
  2. 各自が「ききょう」を設置する場所と、デモンストレーション用の大型クッカーを設置する場所はかなり離さないといけない。デモを見るために集まった人が、近くの「ききょう」に影を落として邪魔してしまうケースが頻発した。そもそも影になってはいけない、ということ自体を注意しなかった。
  3. 短時間でいろいろ料理ができるところを実演しようと思うなら、参加者が屋外に出てくるより前にいろいろ仕込んでおかないと、説明と仕込みを並行ではできないし、時間も足りない。ということは、どうしたって別動隊が必要になる。
  4. 衛生上の問題からその場で自分で作ったものを食べてもらうことができない場合、うまくいっているかどうかを確認するなにかが必要だろう。今回は、代表2つの水温を測り、デモ用の卵を最後に割るということで済ましたが、自分のがどうなのか知りたかった人はたくさんいただろう。たくさん温度計を用意して温度の上昇具合をそれぞれ見てもらった方が、途中の修正もできていいのかもしれない。
  5. アドリブでいろいろ実演するのは限界ある。やはり、必要なものをきっちりそろえて用意しておき、仕込みもしておかないといけない。
  6. ポップコーンは油なしでもできる、と聞いてやってみたが、やっぱり油を入れないとはじけなかった。要確認。
  7. かるぴかやサニークッカーの組み立ては、未経験者には難しいらしい。事前に予行演習が必要。

やっぱりもっと経験値を積まねば。


こんな時期だから、被災時の知恵として考える意見が続出。いいなと思ったのは、たとえば配給された冷たい缶コーヒーやお茶、缶詰を、少しでもいいから暖めるのに使えるというもの。おにぎりでも海苔が巻いてあれば暖まるかも。寒いときにはちょっとホッとできるだろう。