琵琶湖博物館へ

毎年恒例、博物館学芸員課程の実習で学生と琵琶湖博物館へ。今年担当してくださった学芸員さんは、自ら常設展示を案内してくださった。私自身初めての経験であり、何度も来ているが解説してもらってはじめてわかることがたくさんある。

来館者の地元の足もとこそが博物館であり、施設としての博物館はその入り口に過ぎない、という理念をどう伝えるかを考え、あえて研究する過程を展示すること。レプリカといっても、それを使ってプロが研究できるほど精密な「ほんものの」レプリカを展示していること。丸子船建造のためには山の木を知る「情報屋」の存在が不可欠であること。旧富江家の「風呂」はじつは風呂ではなくサウナに近いということや、屋根は茅葺きではなくワラ葺きであることとその理由。そのほか、きちんと見て回ればどこかに書かれているのかも知れないが、見過ごしてしまうことがたくさんあり、熱意あふれる学芸員さんの説明に一同引き込まれていったのであった。


何度見ても楽しい旧富江家の家屋だが、今は耐震診断中ということで畳の間にはあがれなかった。強度不足ということになると、下手すると展示を続けられなくなるかも知れないとのこと。そんなアホな! なんとか解決して維持してもらいたいものだ。


企画展はカワウ。カワウが増えてなぜ木々が枯れるか、その理由は単純ではないらしい。