環境に優しい街をつくる小学生

南大阪コンソからの依頼で、堺市立三国丘小学校に行く。ここで、堺市とコンソがキャリア教育プログラムを展開している。半年近くかけて、「環境にやさしいまちにする」ための企画提案を小学5年生が行うというものだ。クラスを8グループに分けて、それぞれパワーポイントを使ってプレゼンテーションを行う。


目標の実現のために課題を見つけ、調査を行い、問題を分析し、アイデアを見つけ、問題解決のための論理を組み立て、提案可能な企画に仕上げるという「思考プロセス」の訓練が目的。コンソが中心になって行っている、大学のパワーアッププラクティス講座と同じツールを使っている。


司会進行も児童がやる。発表は1グループ4分、質疑1分。時間が短いが授業時間に収めるためには仕方がない。この日は参観日にあたっており、半年子どもと一緒になっていろいろ考えたり調べたりしてきた保護者も大勢つめかけている。子どもにとってこの上ない晴れの日だ。


4クラスでそれぞれ一番よかったと思われるグループを審査員が選出する。4クラス全員が体育館に移動し、その場で優秀4グループを発表。その4グループが舞台上でもう一度発表を行い、最優秀賞と審査員賞の2グループを決定する。この2グループは、2月19日に行われる“ゆめ”フォーラムに出場することになる。


審査に関わらせてもらった感想としては、発表時間4分ではそれぞれの苦労や工夫について充分に話してもらうことができなくて、もったいない。たくさんの思いが詰まっているだろうに、それをくみ取ることができなかったのではないかと思う。クラスで1番を選ぶのは正直難しかったが、しかし体育館での最終審査では審査員全員意見が一致した。


小学生だから発想は限られているとはいえ、大学生に同じ課題を与えたとき、果たしてどれだけ差のある企画を出してくるだろうか。たいへん勉強になったいい体験だった。