擬態の進化

擬態の進化―ダーウィンも誤解した150年の謎を解く
大崎直太著
擬態の進化―ダーウィンも誤解した150年の謎を解く
(海游舎 2009)


ベイツ形擬態のチョウでなぜメスだけが擬態するのか。その謎の解明を通して、擬態研究をめぐる歴史から仮説検証による研究論、そしてなにより筆者の研究スタイルをつらぬく信念について書かれた本。もともと興味のなかった擬態の問題に取り組んで、ここまでの本に仕上げてしまったことに驚きを感じた。

じつは筆者は私の昔の指導教官であるが、その後こんなことを研究していたとはついぞ知らなかった。いろいろな面で、あらためて見直した、と言ったら失礼すぎるかな。