08緑化隊隊長記9

朝起きると喉に若干の違和感。ここ数日、喉が痛いと咳をしていた学生が数名いたのを思いだし覚悟する。幸い今日は丸一日かけて大連まで移動するだけの日。バスに揺られている分には大丈夫だろう。
8:30カンヂカを出発する。名残惜しくて写真撮影が終わらない。Kさん以外のNPOスタッフともここでお別れ。たいへんお世話になりました。また来ます。
バスの中ではKさんの独壇場で、身の上話からガンダムの物理学まで話はとどまるところを知らない。大半の学生は沈没していたようだが。こちらは風邪の悪化を感じながら、振動と話に身をゆだねていた。
大連は大都会だ。カンヂカの田舎町に慣れた一行には刺激がきつい。ネオンと高層ビル、マクドやKFCに興奮しつつも、違和感を感じる学生は少なくないようだ。それでいいと思う。夕食の味は、日本の中華料理の味に近づきつつあった。

食後、最後のふりかえりをする。全行程をふりかえって心に残ること。ありがとう。ふれあい。支え。伝わる想い。学生によって語られた言葉はありふれているかもしれないが、その背後にある濃縮された体験を想像したら自分だけ勝手に涙が止まらなくなって、早々に切り上げた。M田さんにもらった薬を飲んで寝る。