08緑化隊隊長記3

6:00起床。今回は過去2回利用していたホテルが改築のため1ランク下のホテルにせざるを得なかった、と事前に予告されていたので、どんな悲惨な目に遭うのかとかなり恐れていたのだが、なんのことはない、けっこうまともなホテルだ。というか、前よりましかもしれない。お湯もきちんと出るし、じめじめしてない。
6:50 バスに乗ってもうひとつの宿舎に行き、朝食をとる。蒸しパン、パンケーキ、トウモロコシがゆ、焼き餃子、水餃子、数品のおかずや漬け物。この朝食も、たぶん二年前の宿の朝食よりずっといい。お腹も快調である。

8:00 ホテルを出発。出がけに、ホテル前で大量の爆竹と花火が炸裂する。結婚式があるのだ。火のついた花火の筒があたりを飛び交い、ホテルのネオンが割れて落ちてきた。午前中は砂漠ウォッチ。瓦房農場からトラクターにひかれた荷車に乗って砂漠へ向かう。激しくゆれるトラクターライドにはしゃぐ者もあれば、振り落とされないよう必死にしがみつく者も(←私)。どこに砂漠があるのかと思うほど一面のトウモロコシ畑を抜けていくと、防砂林の向こうに砂漠が広がる。砂が動き形を変える風景の中で、ある程度大きな砂丘はほとんど動かないという。以前にも上った覚えのある砂丘の上で記念撮影をし、モンゴル相撲を楽しんで、昼食にいったんホテルまで戻る。

昼食はどこで食べたか覚えていないが、うまかった。食後、お茶を販売している店に案内される。Kさんは店主に親しげに挨拶すると、カウンターの奥に入っていろいろなお茶の講釈を始める。瀋陽や大連の数分の一の値段でおいしいお茶が買えるという説明に、みんなこぞって大量買いをする。月収が700元とか1000元程度のこの町で、50元100元分のお茶がこんなに飛ぶように売れるというのは普通ありえないことだろう。KさんのNPOは、連れてくる日本人緑化隊が落としていく金をこの町が当てにするような、そんな関係にはしたくない、と言っているし実際そう努力されているが、そうは言ってもみな土産物を求めるし風呂屋やマッサージ屋に毎日通うしビールは浴びるように飲むし、その経済効果は小さくはないかもしれない。
14:30 今度は植林して9年経った場所を見学する。NPOが最初に来たときそこは午前中に見たのと同じような砂漠だった。今そこは10mもあるポプラが茂り、草と灌木に覆われている。その変化を知ればこそ、地元民も実績を認め協力的になっている。
18:30 夕食にはNPOの他のメンバーや、昨年の緑化隊に参加してここが忘れられずもう一度やってきて1ヶ月滞在しようとしている4回生の学生も加わった。そこへ、モンゴルの衣装をまとった男女二人がやってきてモンゴル式の歓迎会。アルコール度数30度を超える白酒を全員が飲む。2年前より器が小さく、問題なくしのいだ。食後に屋台でカイコのさなぎの串焼きを食べる学生たち。ちょっとそそられたけれど、やっぱりやめといた。
(後日up)