08緑化隊隊長記1

国際センターの海外ボランティアプログラムに帯同して、2年ぶり二度目の内モンゴル砂漠緑化に出発する。前回はまったく初めての経験ばかりで、学生と一緒になって驚き興奮し感動していた。今回はさすがに余裕があるが、純粋な目新しさが減った分、心配事が多くてちょっと気重なところもある。なんといっても、2年前は8人の学生に付き添い教職員が5人いたのに対し、今回は付き添い4人で学生35人(!)の面倒をみるのだ。海外ボランティアプログラムの中で屈指の人気プログラムになったのはいいが、これはちょっときついだろうというのが本音である。


35人もいれば朝8時空港集合にも大幅に遅刻してくるのがきっといるぞ、と軽く身構えて関空へ行く。8時10分頃にはだいたい集まったが、一人だけ来ないのがいた。一度家を出たが、パスポートを忘れたのに気づいて取りに帰って、これからバスに乗るという。家は奈良にある。飛行機は10時に出る。もう間に合わない。
彼のことは旅行社の担当者にお任せすることにして、出発手続きに入る。保安検査がきつくなっていて、荷物預けの際に液体とかライターなどでバタバタする。ゲートを入ってから、「さっきバタバタしてたときに帰りの切符を置き忘れてきた!」と言うのが出てくるが、これは仲間が預かっていてくれたことが判明してホッと一息。飛行機に乗る前からこの調子。先が思いやられる。
大連経由で瀋陽に到着。出迎えてくれたのは、2年前にも世話になったガイドのリョウさん。気心が知れていてありがたい。ついでに言うと、今回は現地で緑化活動を指導してくれるNPOのKさんが関空からずっと同行してくださっている。このKさんがすっかりツアー添乗員として要所をチェックしつつ率いてくださるので、こちらはずいぶん気が楽になった。人数が多いので2台のバスに分乗。一方にはリョウさん、他方にはKさんが乗ってガイドする。


昼食は機内で済んでいるので、バスは最初の目的地である九一八歴史博物館へ。自分は二度目ということで気合いが入らない。学生も人数が多いので、誰かから解説を聞けるものと素通りするものと分かれてしまう。私は気づかなかったが、前に比べると反日色が薄くなっているらしい。
その後、撫順まで行ってホテルにチェックイン。夕食は前にも行った羊肉のしゃぶしゃぶ(火鍋)。のっけから強烈な料理で、ほとんど手をつけられない学生も続出する。ホテルに戻ってから、学生は放っておいて付添3人とリョウさんKさんで二次会に繰り出す。後ろの方で、慣れない道路の横断に戸惑い激しくクラクションを鳴らされている学生がいる。みんな無事に夜を乗り切れるのか、ちょっと心配。
(後日up)