人の褌でアメフトを

私がこのブログでよくアメフトの試合結果を書いているのは、私が一応部長の役を仰せつかっているからである。部長をしているがアメフトの経験なんてまったくないしルールもまだよくわからなかったりする。それがなんで部長になったかというと、着任したときの新任教員歓迎会の席で当時の部長と話をしていて、「えぇアメリカで留学先の大学がアメフトでちょっと活躍しましてね…」なんて話をしてしまったからである。部長なんて飾りみたいなものだから、と引き受けて早10年近く経つ。役に立たない部長だが、できることをと思って、試合の写真をHPに載せたりしているわけだ。

で、ようやくもう一歩踏み出して、学内でのアメフト注目度を高めようと考えて、プロモーションビデオ・ポスターコンテストを企画した。一般学生および教職員を対象に、アメフトをかっこよく見せてくれる宣伝用ビデオやポスターを公募して、選考して賞金も出そうというわけだ。その代わり入選作は今後アメリカンフットボール部の宣伝に使わせてもらう。学内の掲示板にポスターを貼り、教室棟のビデオモニターに流し、ホームページやYouTubeにもアップする。良質の宣伝素材を少ない労力でたくさん集めたい、というのがこちらの意図だ。

むろん、アメフト部のことだけ考えたわけではない。去年、学祭でゼミ生が清掃員たちのドキュメントを作ったときパソコンでのビデオ編集を体験したのだが、あれはなかなか楽しい経験だった。とはいえ、自分で楽しむだけの理由ではなかなか本気でビデオ編集に取り組む気にはなれない。Photoshopでの画像編集だってそうだ。なにか大きな動機付けが与えられれば、挑戦してみようと思っているクリエイティブな学生が、きっとキャンパスに埋もれているに違いない。そうした学生たちを発掘したい。それに、文化系クラブの写真部、映画研究会、広告研究会、美術部などの学生が乗り気になってくれれば、ふだん接点のない体育会と文化系クラブをつなぐきっかけになるかもしれない。

もしこのコンテストが盛況に終われば、次は全スポーツを対象にした全学的なものにしてもおもしろいだろう。おりしも、改組してスタートしたばかりの国際教養学部にはマルチメディア専攻がある。実習素材にもできるはずだ。スポーツに限らない。チャペルでの行事などはビデオ向きの素材になる。そうしたものをどんどんホームページにアップしていけばいい。大学が活発になにかやっているというイメージは、そんなところから広がるはずだ。