消費者の責任

先日掲載したとおり、インドのJadavpur Universityから来られたJoyashree Roy博士による講演会「地球温暖化を防ぐ市民の責任」が開催された。大学としては時期が悪いので、いったい何人程度聴衆が来るのかと心配したが、外国人留学生や環境サークルメンバーなど集まってくれたので、いい感じの大きさの講演会になった。

PowerPointを使って英語でされる講演を、スライド1枚終わるごとに日本語で概略を説明していく。ある程度知った話とはいえ、事前に内容を知らされていないので緊張しつつ必死に通訳する。途中わからない単語が出てきても、なんとかごまかして訳すしかない。それほど長い話でなくて助かった。

訳せなかった印象的な言葉が「consumer sovereign」。sovereignがどうにもわからなくて、文脈としては「消費者の賢い選択が世界を変える力になる」というふうにごまかしたが、この単語は「君主、主権者」という意味なのだな。つまり、消費者こそ主権者である、消費者こそ世界を変える力を持つ君主である、という意味らしい。文脈としてはそんなにまとはずれではなかったが、翻訳としてはかなりまちがっていた。あと、「pledge」も自信がなかったが、誓約、公約ということで、ひどくまちがってはいなかった。

というわけで、博士のメッセージは

われわれが消費者として行っている、日々の生活の中の行動・選択が、温暖化の原因にもなり、またその状況を変える力を持つ。消費者行動の変化は、まちがいなく生産者にメッセージを伝え行動を促す。同時に、政府に圧力をかけ行動を促すのも、有権者たるわれわれひとりひとりの投票行動である。技術の発展だけでは温暖化は防げない。市民ひとりひとりの消費者・有権者としての行動が、未来を変えるのである。毎日の自分の行動の選択を意識的に行い、それを記録し、意識的な行動によりどれだけの温室効果ガスを削減できたか記録していく。そこから始めよう。

ということでした。

ジャダブプール大学のGlobal Change Programmeのアドレスは
http://juglobalchangeprogram.org/