KJ

うわさに聞くKJ法というやつを、基礎演習でやってもらった。自分でやったことは一度もなかったのでどうかと思ったのだが、けっこういい感じに仕上がった。マインドマップよりはるかに発展性があると思った。テーマは、竹田・藤木著「知のワークブック―大学生と新社会人のための」(くろしお出版 2006)にならって、「有意義な大学生活を送るには?」という問いかけにする。5人で問いに対する答えの形でカードに次々と書いてもらい、それを小グループ、中グループへとまとめ、模造紙の上に配置した。
できあがってから気がついたが、カードが占める面積が、すなわち発想に占めるそのグループテーマの割合を示していて、これが解釈するときに使いやすい。例えば、40枚ほどのカードの中で、就職や未来に関するものは1枚だけだったので、彼らの頭の中にある「有意義な大学生活」に占める就職の割合はその程度のものなのか、というような話ができる。授業や図書館利用、講演や行事への参加といった、大学が提供するサービスの利用にしても、全体の四分の一にしかならなかった。残りは、人とのコミュニケーションや自分探し、自分を高める、といった「自分」のことだった。
最後にこの分析を元にして、「大学生は大学生活をこんな風に考えている」というレポートに仕上げてもらった。時間が足らずあわてて用意した演習にしてはうまくいった感じ。