ゴールとスタート

3年ゼミが始まって3回目。グループに分かれて3分間スピーチをした後、「ここが違う、ドイツの環境政策」(今泉みね子著、白水社 2003)の第1,2章をもとに2グループに発表してもらう。あれもしたい、これもしたい、あれも言いたい、これも言いたい、と思うものはあれど、時間が足りない。からまわりしそうな自分を感じて焦っている。
そんなとき、ほぼ日山田ズーニーが連載している「おとなの小論文教室」のLesson 297に、ピンとくることが書かれていた。目指すゴールと、そこにいくために必要な知識・技術を与えているのに、生徒はいい文章を書いてこない。それは、生徒が自分の立っているスタート地点のことをわかっていないからだった。自分を知ることから始めるようになって、生徒は地に足のついた文章を書くようになったという。
自分の立脚点を知ること、それは大学のゼミでも最初にやらなければならないことだ。時間的な焦りはあるが、まずは足下を見させよう。「考えるシート」(山田ズーニー著, 講談社 2005)の自己紹介のためのインタビューシートを改造して、環境意識を探るインタビューシートを作って、連休中の宿題にしておいた。これをもとに話し合って、動き出すのはそれからだ。