流氷消滅

覚え書き。地球環境研究センターニュースVol.16 No. 10 (2006年1月)に、北海道オホーツク流氷科学センター所長の青田氏が「流氷消滅の悪夢」という文章を書いている。ここ100年で網走の平均気温は0.6度高くなり、流氷勢力(流氷初日から終日までの流氷面積の総和)は40%も減っているという事実。さらに簡単な理論式に基づくと、気温が今より4度高くなればオホーツク海沿岸は凍らなくなると推測。実際、2002年は暖冬で、1-3月の平均気温が平年より4度高く、沿岸水はほとんど凍らなかったという(ロシアから南下してくる舶来の流氷はあった)。
流氷はプランクトンを運び漁場を豊かにする。また、太陽光を反射し、海の熱を保温し、真水分が凍ることで塩分濃度が高まった塩水は沈んで深層海流を作る。すなわち流氷は地球環境に大きな影響を及ぼしており、流氷の減少は大きな警告だと青田氏は言う。
疑問:舶来の流氷と沿岸水の流氷は、記録上区別できるのだろうか。