Pay it forward

ペイ・フォワードペイ・フォワード」をDVDで観る。この前「ペイ・フォワード・デポジット」なんてことを書いたが、映画自体は観ていなかったので、アマゾンで安売りしていたのを買った。原題は「Pay it forward」。また不正確な英語が日本語になった。
監督がミミ・レダー、出演がケビン・スペイシーヘレン・ハントハーレイ・ジョエル・オスメント、ちょい役でジョン・ボン・ジョビと、悪くない顔ぶれだと思うのだけど、映画としてはちょっと・・・。たぶんpay it forwardというアイデアに惚れ込んでなんとか映画化したいと思ったけどしきれなかった、というところだろうか。ラブストーリーはどうでもよかったような気がする。
で、そのペイ・フォワードという考えとは、善意を受けた人はそれを返すかわりに他の3人に善意を施す、という「善意のネズミ講」である。受け取った人が必ず実行すれば、幾何級数的に善意が世界に広がっていくという仕組み。だから、前述のデポジットに対するネーミングは厳密には正しくなかった。でも、いい考えだ。なにしろ急激に広がっていくから、途中でいくつかの系譜が途絶えてもダメージは少ない。
この話、先日読んだ「社会的ジレンマ」ともつながる。みんながするなら自分もしようという行動がヒトの性質だとすれば、だれかに親切にされれば自分もしようという原則には従いやすい。それが互恵的でなく拡散的に実行されれば、世界は変えられる。そう信じたい。だから、映画を作った人々の想いもよくわかる気がした。