Squeak

名古屋市立大学に移った河合先生による「マルチメディアプログラム言語Squeakの教育への応用」という研究会が大学で開かれたのでのぞいてきた。
Squeakという言語のことはまるで知らなかったのだが、オープンソースでプラットフォームに依存しないこと、オブジェクト指向で部品を組み合わせるだけでプログラミングができること、あらゆる形式のマルチメディア素材を取り込んで使えることなど、一見しておもしろそうであることは明白だった。
それ以上に強い印象を受けたのは、上映されたビデオの内容だ。アラン・ケイを中心とする、Squeakを子供の教育に役立てようとする人々の取り組み。Squeakをシミュレーション道具として使用することで、速度、加速度、重力といった概念を、小学4年生に自ら理解させていくその教育過程が見事だった。
むろんSqueakを使えば勝手に教育ができるわけではなく、その仕掛けを作り上げていくのは簡単ではなかろう。しかし、上から教え込むのではなく自らの体験の中で理解させる、というその根本思想はきわめて重要だ。環境教育のような分野ではとくにそれは決定的に必要なことだろう。

Squeakland
http://www.squeakland.jp/
Viewpoints Research Institute
http://www.viewpointsresearch.org/