バッタを倒しにアフリカへ

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

Kindle版を読了。

ニコニコ学会βの「むしむし生放送」でこの人のことは知ったのだが、名前も装束もインパクトありすぎ。その変な人が、アフリカまで行ってどんな苦労をしてきたのかと思って読んでみた。

ただの変な人ではなかった。すごい研究者である。研究内容についてはほとんど書かれていないので研究能力そのものについてはわからないが、興味の追求から飛び込んでいく行動力と、苦難に遭ってもへこたれず道を切り開く突破力が並大抵ではない。この表紙のような奇抜な表現も、冷静な作戦に基づいた大胆なセルフプロデュースであり、研究者として生き延びるための工夫である。比較して過去の自分の軟弱さが本当に恥ずかしくなる。

こういう研究者がちゃんと研究を続けられる世界であってほしいと思う。

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」(早川書房

Kindle版を読了。

 

言わずと知れたフィリップ・K・ディックの古典的SF。原作は1968年というからまさしく古典。映画「ブレードランナー」の原作ということは知っていたが、読んでなかったし、映画もたしか観たはずだがハリソン・フォードの顔しか覚えてない。そもそもこの謎なタイトルがずっと気になっていて、ついに読むことにした。

 

なるほど、大戦後汚染され人間も滅び行く地球で、ほとんどいなくなった動物の代わりに精巧な電気仕掛けの動物を飼うバウンティハンターの主人公が、本物の羊を飼うことを夢見ながら仕事に励むうち、人間とアンドロイドの境界に迷いを覚えるという話。タイトルの謎はおおむね解けた。結末はなんとなくよくわからないが。

たしかにこれはその後のSFの多くに影響を与えているだろうな、と納得。今読んでもそんなに古びてないからたいしたものだ。

ウォーキング・デッド

ウォーキング・デッド コンパクト DVD-BOX シーズン1

アマゾンプライムでシーズン7を見終わってしまい、行き場を失った勢いでシーズン1の最初を見直してみた。

一番最初に出会ったのがモーガンだったとは気づいてなかった。

カールがまだかわいい。グレンも少年。ダリルが雰囲気違う。

7シーズンも続けばそりゃ変わるか。

どこまで続ける気なのか。

サラリーマン田中K一がゆく

新装版 サラリーマン田中K一がゆく!

Kindle版を読了。

 

著者がタカラトミーに勤めてサラリーマンとして体験した日々を描いたマンガ。ギャグはもちろんちりばめているが、きわめてまっとうな「働く大人のマンガ」だ。個性的な同僚たちに囲まれて、苦労しながらも充実した毎日を送っていた様子がよくわかる。おもちゃ業界ならではの裏話もおもしろい。

 

「マンガ家田中K一がゆく!」も合わせて読了。

文豪カップ焼きそば

もし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたら

「もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」(宝島社 2017年)

メルカリで衝動的に買って読了。

 

すごい本だと思う。

文体模写、というのだろうか。あの人が書いたらこんな風になるかも、ということなのだが、どうあがいたってそんな人たちがカップ焼きそばの作り方をわざわざ書くことはないわけで、つまり絶対あり得ない文章を作り上げて、うん、なるほど、こんな風に書くかもな、と思わせるのだから、すごい能力である。しかも、そもそもどんな文章を書くのか私自身が知らない人物なのに、なるほどそういう文を書く人かと納得させてしまうのだからすごい。ただただ脱帽である。

ところどころに入る挿し絵がまたいい。大漫画家がこの文豪の挿絵を描いたら、という想定で描いているのは田中圭一。味がある。

多動力

多動力 (NewsPicks Book)

堀江貴文「多動力」

メルカリで安く買って読了。

べつにホリエモンにあこがれているわけではないが、この人の行動力には感服する。読んでみて心底驚くようなことは何も書かれてなかったが、ふつうの人が無意識に自分で自分を縛っているたくさんの常識や思い込みを意識して除去していく手助けにはなると思う。

幼女戦記

幼女戦記 (1) Deus lo vult

Amazonプライムビデオにて。

タイトルからどんなロリコンものかと思ったが、とんでもない。痛快な戦争ものだった。第1次世界大戦の頃のヨーロッパを思わせる舞台で、魔道士などという存在を出しながら魔法の力に頼り過ぎてなくて、たいへん楽しめました。